公開日:2020年3月11日 更新日:2021年3月11日
水はなく、乾パンだけを手にする人たち。
「硬いものは食べられない」と話す高齢者の男性。
小麦アレルギーなのに我慢してパンを食べ、腕や首に発疹が出ている男の子。
遠い昔の話ではなく、東日本大震災の避難所で見た光景です。
我が国は数多の災害を乗り越え、防災・減災・国土強靭化など様々な分野で、命を守るための取り組みを進めてきました。
その一方、備蓄食については、「乾パン」「ビスケット」「アルファ化米」等、今も昔も変わっておらず、災害時に「食」について苦しむ人たちが常に存在しています。
災害時に置き去りにされる人たちを救いたい
災害時に命を守り、いのちを未来へ繋ぐために。
ベル・グループは新しい防災備蓄の考え方を提唱・開発し、誰もが安心・安全な備蓄食を手にする事が出来る世の中にするべく、防災事業に取り組んでまいります。
①「備蓄食に関する20%問題」の提起と解決
② シェアリングやローリングストックを、もっと身近で手軽なものに
③ 生命維持(命)のみに止まらない、「尊厳(いのち)」の尊重
ベル・データは、置き去りにされる人たちを救うために、また備蓄を最適に管理するための指針として、「備蓄最適化6階層モデル」を提唱します。
モデルはLevel0~Level5までの6階層から成り立ち、Level5「組織を超えた発注最適化」を理想とした備蓄管理の最適化を推進するための指針となります。
阪神・淡路大震災や東日本大震災の経験を踏まえ、国や地方自治体では、3日間の備蓄を法令や条例等で定めたり、施行され始めています。
これにより、ほとんどの自治体や半数以上の民間企業で災害備蓄を進めていますが、備蓄される食糧は、乾パンやクラッカー、アルファ化米、カップ麺等、昔から変わりが無い物です。
そして、それら備蓄食を食べられない人たちの存在は、ほとんど考慮されていません。
ベル・データはこれを「備蓄食に関する20%問題」と提唱し、問題提起します。
ベル・データが行った中部圏における人口動態の調査で、高齢者や幼児、持病を持った方、特定の宗教の方など、食事に制限のある人々が対象地域の総人口に対し20%程存在すると推計されます。
私たちは人口動態を意識し、どのような備蓄食が必要なのか考えたうえで、備蓄を進めていくことが重要であると考えます。
① 集中購買の業務展開イメージ
② 備蓄最適化シミュレーション
③ ローリングストック打ち手マップ
ベル・データでは、人口動態や20%の災害弱者を考慮した「備蓄シミュレーション」を始め、備蓄品の管理・活用、防災データの連携などの機能を備えた新しい防災・備蓄システム「防災備蓄プラットフォーム」を開発いたしました。
今後、協力自治体・民間企業による実証実験を行い、日本全国の自治体や地域団体、民間企業、個人の利用を促進していきます。
災害直後は、まず水が不足します。
LIFE STOCKは、3.11を被災した株式会社ワンテーブル(以下、ワンテーブル)が開発した、水を必要としない、新しい備蓄食です。